遺言がある場合の相続放棄

文責:所長 弁護士 湯沢和紘

最終更新日:2022年03月08日

1 相続放棄をすることは可能

 結論から申しますと、被相続人がお亡くなりになり、遺言があったとしても、相続放棄はできます。

 相続放棄を行った場合、その人は最初から相続人ではなくなりますので、残された財産については、他の相続人だけで処理をすることになります。

 被相続人や他の相続人と疎遠であったり、関係が悪いという場合は、たとえ遺言があったとしても、相続放棄を選択する方はいらっしゃいます。

2 相続放棄をした方が良いこともある

 一般的に、遺言が存在している場合は、それなりに価値のある相続財産が存在しています。

 しかし、それでも相続放棄をした方が良いと考えられる場合があります。

 まず、そもそも相続財産の内容にかかわらず、他の相続人と関わり合いになりたくないという場合は、相続放棄をすべきと考えられます。

 財産を取得する場合は、様々な手続きが必要です。

 その手続きの過程の中で、他の相続人と一切コンタクトをする必要がないとは限らず、何かしらの争いが発生する可能性があります。

 また、仮に遺言において、他の相続人にすべての財産を相続させる旨が記載されていた(遺留分のことは措くと、自分は一切財産を受け取れない)場合であっても、相続放棄をしておく価値があります。

 もし被相続人に負債もあった場合、財産は一切受け取ることができないにもかかわらず、負債は法定相続割合に基づいて負担しなければならなくなるおそれがあるためです。

 そのため、遺言があっても、相続財産を受け取るつもりがなければ、相続放棄の手続きをしてしまうべきなのです。

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